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2019/04/01

薬局だより4月号のお知らせ

薬局だより


白庭病院 2019年4月号


~ 尿・便の色が変わる薬 ~


尿は食べたものや水分量などに影響を受けやすく、日々微妙な変化があるものですが、

薬の影響で尿や便の色が変わることがあります。

  原因①:薬そのものの色や、薬の代謝物(体内で変化したもの)によるもの

  原因②:膀胱炎による血尿など、病気や薬の副作用によるもの
    
      → このような場合は放っておかず、すぐに受診しましょう


*正常な尿・便の色は*


 ・正常な尿の色:透明な淡黄色。尿量によって濃淡あり。

 ・正常な便の色:食べ物によって左右されるが、おおよそ黄褐色

 

*尿の色を変える薬剤*

 
薬剤の名前(商品名) 備考
黄色 ビタミンB2製剤
例:ハイボン、フラビタン、ドリンク剤
薬の成分の色
黄褐色または赤色 ①センナ・センノシド製剤
例:アローゼン、プルゼニド
②エパルレスタット(キネダック)
①薬の成分がが尿のアルカリと反応して着色する
②薬の成分および代謝物の色
黄色~黄赤色 サラゾスルファピリジン
例:サラゾピリン、アザルフィジンEN
代謝物による
皮膚、爪、汗、ソフトコンタクトレンズが
着色することもある
赤色 セフジニル(セフゾン)
チペジピンヒベンズ塩酸(アスベリン)
チメビジウムヒベンズ塩酸(セスデン)
代謝物による
橙赤色 リファンピシン(リファジン) 薬の成分および代謝物による
ソフトコンタクトレンズが着色することもある
黄褐~茶褐色、緑、青 ミノサイクリン塩酸塩(ミノマイシン)  
珀色または黄緑 フルタミド(オダイン) 代謝物による
橙黄色 カルバゾクロムスルホン酸NA(アドナ) 薬の成分の色
赤褐色 エンタカボン(コムタン) 薬の成分および代謝物の色
黒色 レボドバ
例:ネオドバストン、メネシット
代謝物の色
 
 

*便の色を変える薬剤*

 
薬剤の名前(商品名) 備考
鉄剤
例:フェロミア、フェルム、フェログラ
デュメント
体に吸収されなかった鉄が腸の中で硫化鉄に変化
セフジニル 粉ミルク、経腸栄養剤などの鉄分と反応して
橙赤色        リファンピシン(リファジン) 薬の成分および代謝物の色
濃緑色 メサフィリン配合散 薬の色素(葉緑体)が便に出る
灰白色 硫酸バリウム 白色のバリウムが吸収されずに便に出る
 

*カス(残渣)が便に出る薬剤*


薬が体内で徐々に放出されるように工夫した製剤で薬のカスが便に出ることもあります。
心配はいりません。

 
白いカス デパケンR錠、セレニカR錠、テオドール顆粒、ペンタサ錠など              
薬の抜け殻      フェログラデュメット錠、スローケー錠、オキシコンチン錠など


*病気や薬の副作用によって色が変わる場合*



 尿
  
・赤っぽい → 尿路のどこかで出血している可能性があります。
  ・白く濁っている → 尿路のどこかで感染がおこっている可能性があります。
  ・褐色の尿が出て、筋肉の痛みや脱力感がある → 薬の副作用の可能性があります。


 便
  
・赤くなったり、黒ずんでいる → 胃や腸などで出血している可能性があります。
                   また、薬の副作用で胃や腸などが傷つくこともあります。


 

 これらの変化が見られた場合は、医師や薬剤師にご相談ください。 
 

※ 下記リンクよりPDFで閲覧可能です。薬局だより4月号

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